今回紹介するのは、クレームの対応方法です。接客業をしていたら逃げれないのがクレームです。接客をする方がどんなに気を付けていても、商品自体の不備や、店長であれば後輩や部下のクレームの対応をする機会はあると思います。
その場合にどのような点に注意して行えばいいのか、3つのポイントで説明をしていきたいと思います。
軽く私の説明をすると対面接客の販売員として10年以上あり、売り上げで全国2位を取っていたいわゆる売れる販売員でした。
その中の実体験に基づいたクレームの注意点を書いていきますので、リアルな対応方法であると感じてもらえると思います。
はてな
・接客業を初めてする方
・店長に初めてなった方でクレーム対応が不安な方
・クレームから顧客さん(リピーター)につなげる方法を知りたい方
・クレーム対応が苦手な方
このような方には、参考になるのではないかと思います。
ぜひ、先を読み進めてもらえればと思います。
目次
リピーターになるクレーム対応方法を3つ紹介
クレームが起きてしまう理由を解説
まず、最初にクレームが発生してしまう理由はなんでしょうか。
結論から言ってしまうと主に2つのパターンから発生してしまうことが多いです。
1つ目は、現場サイドの問題ではなく、商品の不具合や仕様の問題など、販売員や営業側に問題がない、付加効力なクレーム。
2つ目は、現場サイドの販売員や営業担当の方が原因でクレームになってしまうことです。
主にクレームといわれるとこの2つのどちらかに分類されることが多いと思います。実際に私が体験したことでも、この2つのどちらかになってしまうことが多かったです。
まず、1つ目の商品の不具合などのクレームは、こちらはすべてを防ぎようがないクレームです。
膨大な数の商品や機能があるものが増えている現在では、すべての機能を現場で確認することは時間的にも難しいのが現状です。
そのため、不具合に気付かずに販売してしまうことは、致し方ないことではあると思います。
むしろ、お客様からご指摘をいただくことで初めて商品の不具合に気付くことなんて、どんな企業にでもあり得ることだからです。
ですから、避けるということはできませんが、いざクレームにぶつかった際にどのような対応を取ればいいのか考えておくだけでも、心の余裕は違ってくると思います。
よくあるパターンですが、洋服を買い洗濯をしたら色落ちをしてしまい、お怒りになりながらお電話を掛けてくるなどです。
もちろん、それ以外にもクレームになることはありますが、大体このような商品やシステムの不具合となり、根本が現場では対処できない内容でのクレームがほとんどです。
2つ目の場合は、現場サイドが原因でクレームになってしまうことです。
こちらのパターンは、販売員自体の問題で発生してしまうことが多いため、様々なパターンでのクレームがあります。
販売員の対応が悪い、口が悪い、礼儀がない、言葉使い、説明不足、謝罪がないなどです。上げたら切りがないぐらいあると思います。
比率的に言ったら、2つ目のパターンがクレームの全体の8割程度になると思いますので、この2つ目をしっかりと理解することで、いざクレームが発生しても対応方法に焦らない対応ができるのではないかと思いますし、自分自身が対応した際にも注意をしながら接客をすることができると思います。
とはいえ、クレーム自体は『0』にはならないとうことは、理解しておくことも大切だと思います。
『0』を目指すことは悪くないですが、起こる可能性があるものだと考えておくだけで落ち込まずに済むことも多いからです。
しっかりと謝罪をすることが大切
意外に思われるかもしれませんが、謝罪が原因で多くのクレームにつながっていることが非常に多いです。
冷静に考えると不思議に感じると思うのですが、こんなことはありませんか。
スーパーやコンビニなどで、お弁当を買った際に、お箸が入っていなかったため、店員にお箸がないと伝えたら、謝罪なく『あ、はい、こちらですね』と渡されるなんてこと。
もちろん、すみませんなどの謝罪があってお渡ししてくれる方が多いとは思いますが、4割ぐらいの方は、謝罪なくお箸を渡ししてくる方が多いと思います。
4割と言ったらかなり多い割合になりますが、この4割の方はかなり危険な橋を渡っていることになります。
ほぼほぼ間違いなくクレームにつながるリスクが高確率であり、お客様に怒鳴られたりするリスクもあるということを知らずにそうしていることがほとんどなのです。
クレームのメカニズムとして覚えておきたいのが、不快なことが立て続けに続くと怒りにつながり、それがクレームになっていくということです。
つまりどういうことかというと、今回の件だとお箸が入っていなかったとうことで、『うわーお箸ないじゃないか、なんだよ』と自分の中で不快な数値が上がっていきますよね。
そこで、そのことを店員に伝えたら素っ気ない態度で対応をされてしまい、再び不快な数値が上昇してしまった。
さらに、お箸を片手で渡されたり、投げるような形で渡された・・・などあれば、怒りゲージがMAXになんてことも想像できますよね。
このように複数回嫌なことがあると大体の方はクレームを言いたくなるということなのです。
もちろん、この複数回も個人差があります。怒りっぽい方は、1回でもクレームにつながりますし、クレームにつながらない方もいるにはいます。
つまり、この複数回不快なことを感じさせない、怒りのゲージを下げるために必要なことが、謝罪をするということなのです。
ですから上手に謝罪ができる方は、ここで大きなクレームに発展をしていかない可能性が高くなります。
まずは、しっかりと怒りのメカニズムと謝罪の効果というものを理解しておくことが大切だと覚えておいてください。
お客様の話を親身に聞くこと
次に大切なのが、お客様の話をしっかりと聞くことができているかということです。
お客様の話を聞くことができていない方は、非常に多くいます。
ありがちなのは、マニュアル的な対応をついついしてしまうことにあります。
これは、多くの飲食店などであるのですが、アルバイトの子にお店を任せるとなるとどうしても最低限の基準を作らなければなりません。
そのために基準をマニュアル化することになるのですが、本来であればお客様目線で親身に寄り添えるためのマニュアルを作成したつもりですが、いつしかマニュアルを守るためにマニュアルが機能し始めてしまいます。
つまり何か不備があった際に、謝罪の前にサービスを提案してしまうことです。
例えばですが、飲食店で10分待っても頼んだ追加の商品が出てこない場合があったとします。
普通であれば、『大変申し訳ございません。すぐに確認いたします。』その後、確認し再度謝罪をしその後の対応となるのが、お客様が期待される対応だと思います。
ですが、大体は『すみません。10分待っても追加の商品が出てこないんですが』『あ、はい、分かりました。』と、素っ気なく対応され、『お待たせしました』と商品が出てくるなんて結構ざらにありますよね。
つまりこれは、お客様の話を聞けてないんですよね。
あくまでも、従業員側の対応をしているだけで、クレームの根本的な解決につながっていないということなんです。
特に大切になるのは、お客様の話を寄り添い聴くということです。
アルバイトの子だからできない、社員ならできる。ということもありません。
その逆の場合も結構あるので、これは実際に教えてもらったかどうかということが、分かれ道になるのではないかと思います。
つまりまずは、そうなってしまった経緯や体験など今回なら10分待たされたことで、休憩時間が短くなったとか次の映画に間に合わなくなりそうなど、お客様にはそういう背景があるはずです。
そこを想像できるかどうか想像しながら、対応をするだけでお客様にお声掛けする言葉も変わってくると思います。
例えば、『お待たせして申し訳ございません。このあとのご予定は大丈夫だったでしょうか。』など、一言伝えるだけでお客様が感じられるストレスも軽減されると思います。
この一言が出るにはやはりお客様の様子や話された内容から推測をすることが大切です。
マニュアル対応になるとこの辺りは大切ではなく、マニュアル通りに行うことに必死になってしまいます。
ですから、お客様とがしてほしい対応と違う対応をしてしまいさらに、大きなクレームになってしまうのです。
ですから、この寄り添うために話をしっかりと聞く姿勢は忘れてはいけない部分になると思います。
どのような対応方法をとることができるかしっかり説明をすること
最後に、大切になるのがでは、どのような対応がとることができるのか。
この部分をしっかりとお客様に提示できるかということです。
クレームを言われてしまった場合、何かしらの原因が必ずあるはずです。
その原因に対して対応できる提案をしっかりと提示して説明をすることが大切になります。
はじめにお伝えしましたが、商品不備などの不可抗力でクレームになる場合もあると思います。
その場合に、商品を交換するのか修理が対応可能なのか、郵送はできるのか、期間はどのぐらいかかるのか、返金は問題ないのかなどしっかりと把握し対応することが大切です。
この辺りも意外にいいかげんな対応をされる場合が多いです。販売員の方がまったく把握しておらず、クレームになってしまう場合もあります。
私が経験した内容をお話しすると、遠方から買い物に来られた方で、パンツの内ポケットが片方縫われていないという商品不備がありました。
もちろん、謝罪対応をさせていただいた後に郵送代や修理費はこちらで無料でさせていただくことをお話しさせていただきました。
さらに、そのお客様は早く使用したいということで、ご自宅でなく配送業者のセンター止めで指定してほしいとのご希望がありました。
そのため、お客様のご住所の配送先のセンターをお調べし、そちらへ期日までに配送をさせていただく対応をさせていただきました。
お客様のご要望が度が過ぎていると感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご希望に添えるように対応をするということはこういうことだと思います。
もちろん、こちらの対応はかなりイレギュラーな対応になるかと思いますが、このような対応をしてくれるお店はそうそうないはずです。
このようにイレギュラーな対応を快く受けてくれるお店は、やはりお客様の心に残ります。
このお客様の心に残るということは、リピーターにつながることにつながっていきます。
この方が仮にリピーターにならなくても、このような対応を心がけていれば、リピーターになってくれる方は必ず出てきます。
単なるクレーム対応をするのではなくお客様の心に残る対応を心がける。
でも、リピーターを作るためにするのではなくどうしたらお客様にとって良いことなのか考えて対応を心がけることが大切だと思います。
そうすることで、自然とお客様が顧客さんになっていくものです。
参考になると思いますので、ぜひこちらもどうぞ。
まとめ
今回は、クレームからリピーターにつなげていくことをお話をしてきました。
クレーム対応はやはり嫌なものは嫌なものだと思います。
どうしても、お怒りや最悪罵倒など不快な思いを販売員側もしてしまう場合があるからです。
良いお客様ばかりではないことをみなさん知っていると思います。
でも、せっかくであればリピーターやお店を好きになってもらいたいと考えて対応をしていきたいですよね。
そうするにはこのような3つの対応を心がけるだけで、少しクレームの苦手意識もなくなるのではないかと思います。
もちろん、これだけでクレームのすべてではないですが、ふとした時に思い出して心がけてもらえるとよいのではないかと思います。
参考に私が書いたこちらの電子書籍も違う視点で、リピーターなどを増やす方法を書いていますので、興味がある方はこちらもどうぞ。